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「忙しさ」と「疲れ」と「うつ病」

2014.06.24

日本人的キャリア(career)考察

様々な職場で,「男性だから,女性だから」という垣根がだいぶなくなってきたように思います。そのため,女性の管理職もいまやよく出会う光景になりました。地下鉄に乗っても,女性の運転手も良く見かけるし,病院に行けば「女医先生に診てもらいたい」とわがまま言ってもそう難しくなくなりました。

日本人は欧米諸国の中でも「働き者?(長時間労働)」のようで,週の勤務時間は,
・45~50時間 中間管理職(29.3%) 一般社員(23.4%)
・55時間以上 中間管理職(17.4%) 一般社員(19.2%)

さらに,管理職ワーキングマザーの休日に仕事をする時間は,
・ほぼ無し(18%) 1~2時間程度(61%) 3時間程度(12%) 4時間以上(9%)
※アエラ(NTTコム)の調査から

う~ん,パパも忙しいが,ママはいつも忙しい。仕事のほかにも育児や家事や…。そして,その忙しさの背景には,ITの支配による「マルチタスク化(いくつもの作業を同時に進める,つまりウィンドウズがワーキングモデル)」があるようです。でも,果たして本当にその忙しさが「成果」を生んでいるのでしょうかね?

欧米に浸透する「成果主義」は,残業はしてもしなくても「成果」さえ出せばいい。だから,ビジネスマンは「成果」を出すことに力を注いでいるのです。
日本人は,なかなかそうは行きません。「頑張る姿」を認めて欲しいのです。だからこそ,残業する人が増えるのでしょうか…。頑張る姿を認めて欲しいと必死にアピールする社員に,頑張る人を評価する上司。当たり前の光景だけれど,何か違和感があります(>_<)

「頑張る私」はすごい!!って思っている人,そういう人に限って,「なぜ頑張らないの?」と他人には厳しいものです。「ちゃんとやらなきゃ」と自分に厳しく他人にも厳しいという「美学」,どこかで破綻してしまいそうな危うさがありますよね。それが,「バーンアウト(燃え尽き症候群)」と呼ばれているものです。一生懸命にやることは決して悪いことではないけれど,一生懸命やることを目標にすると,苦しくなります。

働く人にとって,「疲れ」をどう解消していくかは大きな問題です。「疲れ」は心とからだにやってきます。

からだの疲れはマッサージとか,アロマとか,入浴とか,爆睡とか,いわゆる「リラクゼーション」で解消したり,ドリンク剤の力を借りたりするようです。面白いことに,男性はドリンク剤を朝に飲み,女性は夜寝る前に飲む傾向があるようです。つまり,朝飲みタイプは「シャキッと」する効果が求められ,夜飲みタイプはカフェインレスで「ゆったりと」する効果が求められるようです。何となくわかります…。

では,心の疲れはどうなっているのか?日常感じる少々の緊張やストレスは,神経伝達物質であるドーパミンを程よく放出させるため,「シャキッとやる気」にさせてくれて,達成感をもたらし人を成長させてくれてます。
しかしながら,ストレッサーによる負荷が常にかかっていて,ドーパミンが日常的に出ている状態が続くと,今度は精神的に安定させるホルモンであるセロトニンが減少し,それによって「抑うつ状態」あるいは「うつ病」に繋がります。

ドーパミンとは快感を感じる神経伝達物質の事で,やる気の源になります。しかし,セロトニンが減少しすぎるとドーパミンが放出されなくなりやる気の源がなくなってしまうため,何もする気が起きず,うつ病になってしまう事があるのです。

もうひとつ,ドーパミンが分泌された結果,快感や快楽をもたらしたことで「海馬」という脳の組織に記憶されます。これこそが「あの快感をもう一度味わいたい」という心理状態と結びつきます。快楽への追求が続くと,「依存症」へと繋がります。ギャンブル依存や薬物依存は典型的ですが,ワーカホリック(仕事中毒)もそのためです。

時にはスマホの電源を切り,パソコンを開かない日を作ることも有効かもしれませんね。

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